警備員指導教育責任者2号とは?取得方法や難易度などをまと…
ビルの出入口などで、仕事中の警備員を見かけることがあるでしょう。警備の仕事は警備業法では1号から4号に分類されており、ビルの警備は1号業務に属する「施設警備」です。
ビルの前にいる施設警備員はもちろん立っているだけではなく、その施設の従業者や来訪者の安全確保のために目を光らせています。
この記事では、施設警備員の仕事内容や働き方、平均年収について解説し、企業の警備担当者向けの情報もお伝えします。
目次
警備業法による業務の分類は、以下のとおりです。
※貴重品・核燃料物質等危険物運搬警備、身辺警備はSPD株式会社では取り扱っておりません。
警備員の職種は?警備会社が担う業務の種類から企業担当者向け情報まで解説
施設警備は、オフィスビル・マンションなどの建物や、公共施設・商業施設・スーパーなど人が集まる場所に常駐して行なう業務です。なかには、教育機関やテーマパーク、空港などの警備にあたるケースもあります。
施設内の従業者や来訪者の安全を保ち、火災や盗難、不法侵入などのトラブルを未然に防ぐこと、早期発見して対応することが施設警備員の役割です。
ここでは、施設警備員の基本的な業務内容について詳しく紹介していきます。
巡回警備業務とは、施設の内外に異常がないかを巡回してチェックする業務のことです。不審物や不審者がないかをチェックするほか、設備の破損・損傷の有無や施錠などを確認し、施設の安全を守る役割があります。
施設によっては夜間の巡回業務があるため、夜勤経験などがある方はその経験を活かせるでしょう。22時から翌朝5時まで働いた場合、通常の賃金から25%以上割り増しすることが労働基準法で規定されているので、収入増も期待できます。
また、施設側にとっては、夜間や休日などの人がいない時間帯に巡回警備員を配置することで、犯罪行為の防止にもつながります。常駐警備と併せて利用すれば、24時間365日体制で施設の安全を保てるでしょう。
立哨(りっしょう)とは、施設の出入口などで不審者や不審物が侵入しないように監視する施設警備の仕事です。出入口に警備員が配されることで、犯罪の抑制効果も期待できます。
一般の利用者に対しては施設の顔としての役割も担うため、基本的な挨拶などのコミュニケーションが発生します。
入出管理業務とは、施設を訪問する人や車両の入館受付をするなど入退出を管理して、部外者の侵入や危険物の持ち込みなどを防ぐ施設警備業務です。入退室の管理のために、社員証の提示を求めたり、アポイントメントの確認を行なったりします。
また、立哨業務と同様に施設を訪れる方と接する業務であるため、コミュニケーション能力を備えていると、より質の高い警備サービスを提供できるでしょう。
監視業務とは、防犯カメラで異常が発生していないか、警備員が監視する施設警備のことです。具体的には、施設内に設置された防犯カメラの映像を警備室のモニターなどで監視し、異常が発生していないかをチェックします。
併せて、防災機器の監視・制御を行ない、火災等が発生した場合は即座に人命を優先した行動をとる重要な業務でもあります。
施設内警備のその他業務としては、以下が挙げられます。
上記のとおり、施設警備員の仕事は多岐にわたるため、その分やりがいを持って働けるでしょう。
施設警備は、安心安全が求められる場面において必要な職種であり、施設警備員には今後も強い需要が見込まれるでしょう。ここでは、施設警備員として働く人たちの雇用形態や働き方、年収および将来性について解説します。
厚生労働省の職業情報提供サイトの最新版によると、施設警備員の雇用形態別割合は、正規職員・従業員が60.9%、契約社員・期間従業員が34.8%、学生以外のアルバイト・パートが13%となっています。
また、警察庁の「令和4年における警備業の概況」によると、2022年末時点での警備員全体の常用警備員と臨時警備員を合わせた約58万人のうち、9割以上が男性です。
女性の警備員は6.8%ですが、30歳未満に限ってみれば17.9%を占めます(2022年末時点)。女性にとっても、警備業務は仕事の選択肢に入りつつあるといえます。
勤務時間は、担当する施設によってさまざまです。24時間稼働の工場などでは、日勤・夜勤・昼夜勤の三交代制をとることもあります。勤務地の種類が幅広く、職場の雰囲気は働く施設によって左右されるでしょう。
参考:厚生労働省職業情報提供サイト(日本版O-NET)job tag「施設警備員」
参考:警察庁生活安全局生活安全企画課「令和4年における警備業の概況」
厚生労働省の職業情報提供サイトによれば、施設警備員を含む警備員全体の平均年齢は51.1歳、平均年収は334.3万円です。日本の平均年収である461万円と比べると、高くはありません。
しかし、全雇用形態の施設警備員の給与分布を見ると251~572万円(「求人ボックス給料ナビ」2024年3月25日更新)と幅広く、勤務先や経験、スキルによって年収に差があることがうかがえます。
国家資格である「施設警備業務検定」などの有資格者になれば職務範囲が広がり、キャリアアップや年収アップが期待できるでしょう。
なお、「求人ボックス給料ナビ」によると、施設警備のアルバイト・パートの平均時給は1,057円、派遣社員の平均時給は1,299円です(「求人ボックス給料ナビ」2024年3月25日更新)。
参考:厚生労働省職業情報提供サイト(日本版O-NET)job tag「施設警備員」
参考:求人ボックス給料ナビ「施設警備の仕事の年収・時給・給料」
施設警備員として年収アップを目指す一つの方法に、資格の取得が挙げられます。施設警備にかかわる資格として、後述する警備業務検定のほか、警備員指導教育責任者などがあります。
警備指導教育責任者とは、警備員の教育や監督を担当する警備員が取得する資格です。警備会社の営業所では、警備員指導教育責任者を業務区分ごとに1名以上配置しなければならないため、特に重要度は高く、資格手当なども期待できるでしょう。
警備員指導教育責任者の詳細については、以下の記事をご参照ください。
警備員指導教育責任者とは?警備員の資格とスキルアップについて解説
警備員は求人倍率が高く、人手不足が慢性化している職種です。警備を必要とする施設が将来的に減るとは予想しづらく、施設警備員には安定的な需要が見込まれます。
前述した警察庁の「令和4年における警備業の概況」によると、雇用期間に定めがない、もしくは4ヵ月以上の雇用期間が定められている「常用警備員」の数には増加が見られます。2018年の常用警備員数は49万6,655人でしたが、2022年には53万2,322人まで増加しています。
また、近年は多様化した犯罪が頻繁に報道され、セキュリティ意識の高まりが見られます。そのため、施設警備員へのニーズは今後も衰えないと考えられるでしょう。
その一方で、ロボットやドローンなどを使った巡回警備の自動化や、AIを利用した顔認識も実用段階に入っているため、警備の手法は変化していくと予想されます。これからの施設警備には、新しい技術を使いこなせる、高い専門性を備えた人材が求められるようになるでしょう。
前提として、未経験者が警備員になるには20時間以上の「新任教育」を受ける必要があります。新任教育では、基本動作や警備に関する法令などを学ぶ「基本教育」と、施設や交通など実際に行なう警備業務と関連する内容を学ぶ「業務別教育」を受けます。
現職者であっても、警備の質の向上や改正された法律の知識習得を目的とした10時間以上の「現任教育」を、毎年受けなければなりません。
また、一般的な警備業務には資格が必要ありませんが、なかには有資格者でないと担当できない仕事もあります。以下では、資格の概要と取得方法について解説します。
警備業には、法令に定められた以下6種類の警備業に関する検定があります。
それぞれ1級・2級の区分があり、2級から1級の順で取得を目指し、これらの検定に合格したうえで管轄の警察署に申請すると、「警備員検定合格証明書」が交付されます。
施設警備業検定の1級または2級について、詳しくは以下の記事で解説しています。
施設警備業務検定1級とは?試験概要や難易度|有資格者の配置におすすめの警備会社も紹介
施設警備業検定を取得する方法には、以下の2つがあります。
取得方法 | 特徴 |
登録講習機関の特別講習を受講する方法 | 警備員特別講習事業センター等の「登録講習機関」の講習を受け、修了考査に合格して資格を取得する方法。修了証明書が交付される。 |
公安委員会の検定を受検する方法 | 公安委員会の検定試験に合格して資格を取得する方法。成績証明書が交付される。 |
修了証明書、あるいは成績証明書の交付を受けたのち、申請者の住所地を管轄する警察署に申請して検定合格証明書の交付を受けることで、警備業務検定の有資格者になれます。
なお、1級を取得するには、2級の検定合格証明書を交付されてから1年以上の実務経験を積まないと、受講もしくは受検ができません。
警備会社に就職する際は、資格取得の支援制度が充実している会社を選ぶことで自身のキャリア形成もスムーズに行なえるでしょう。
警備業務検定の取得方法について、詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。
SPD株式会社は、創立以来50年以上の歴史がある警備会社です。人を人財と考え、ともに行動できる人財を「仲間」と呼んでいます。
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SPD株式会社は、2020年に創立50周年を迎えた警備会社です。オフィスビルやマンション、商業施設、スーパーでの施設警備やイベント警備など、さまざまな実績があります。
SPD株式会社の歩みとおもな実績については、以下のページをご覧ください。
警備の種別のなかでも業務が広範囲にわたり、お客様に寄り添うことを求められるのが施設警備です。
SPD株式会社では円滑な業務遂行のため、機器を実際に使った訓練や、危機管理意識を高めるための教育を日々行なっています。受付業務をともなう施設もあることから、接遇マナーも重視しています。
SPD株式会社の施設常駐警備(巡回警備・機械警備を含む)の料金目安は、平日昼間・実働8時間で1人あたり1万4,000円~1万6,000円です。
警備料金の内訳は、おもに人件費・法定福利費・必要諸経費の3つで、曜日や時間帯などの条件によっても異なります。
施設警備をお考えの際は、どのような施設で警備員が必要か伝えていただければ、長年培った経験をもとに最適な警備プランをご提案します。
必要に応じて各種資格(施設警備、雑踏警備、防火管理者、防災センター要員など)を保有した警備員の配置も可能です。
相談・見積もりは無料のため、まずはお気軽にご相談ください。
施設警備は人が集まる建物・施設の安全管理を行なう業務で、他の警備業務と同様に、人々の財産や生命を守る大切な仕事です。技術の進歩により変化は予想されるものの、今後もニーズは拡大するでしょう。
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